1月号
二世税備士の独り言
新年 明けましておめでとうございます。
昨年中は大変お世話になりました。本年もどうぞ宜しくお願い申し上げます。
いよいよ2010年のスタートです。今年はいったいどんな年になるでしょうか。平成22年のNHK大河ドラマの題材は坂本龍馬のようです。龍馬は日本の政治に大きな影響を与えたそうですが、日本初の株式会社とも言われる海援隊を創設するなど、起業家としてもその才能を発揮したようです。その経営学の一つに、″第三の道″というのがあるそうです。これは、AかBではなくCという第三の道を発見するということです。やるかやらないか、という二者択一ではなく、誰もが考えつかないようなウルトラCの方法を発見するというものです。龍馬は、薩摩藩か長州藩かではなく、日本を何とかするのが大事。そのために両者は手を合わせて日本のために努力すべきと、告げていたそうです。 これは現在でも色々な場面で参考になるのではないでしょうか。与党と野党だけではなく、第三の救世主の出現についつい期待してしまいます。
さて昨年末に税務の世界では色々と波乱がありました。平成22年度の税制改正についてですが、最終的には小沢鶴の一声で決まったようです。ニュースや新聞ではあまり話題になりませんが、中小企業の会社社長にとって大きいのが、特殊支配同族会社の役員給与の損金不算入制度です。これは一定の同族会社の役員報酬が経費(損金)にならないというものです。これについて民主党はマニフェストで廃止としていましたが、政府税制調査会では見送りでほぼ決定していました。しかし、土壇場の鶴の一声で突然廃止になりました。同族会社にとっては良い話です。その他についても中小企業にとって有利な制度が延長されていますので、法人関係はまずまずの内容だと思います。しかし、個人関係などでは増税色が強い印象があります。なかでも扶養控除の廃止は大きいでしょうし、来年以降も増税色が強そうです。なんだか先行きも暗雲が立ちこめているような気がします。増税か減税ではなく、国民が納得する第三の方法はないものでしょうか。自分よし、相手よし、日本よしという三方よしの考えが、今こそ必要です。虎のように勢いのある強い救世主は、今年現れるのでしょうか。また、私が皆様にとっての虎になれるように、今年も一生懸命頑張って参ります。
平成22年1月
税理士 宮村吉徳
2月号
二世税備士の独り言
拝啓 余寒の候、ますます御健勝のこととお慶び申し上げます。平素は格別のご高配を賜り、厚く御礼申し上げます。
最近、冬なのに暖かい日が多い気がします。春ももうすぐなのでしょうか。その前に確定申告がありますので、のんきにはしていられません。
ところで、税金には国税と地方税があります。国税とは、国に納める税金で所得税、法人税、相続税、贈与税、消費税などがあり、地方税は、都道府県や市区町村に納める税金で、住民税、事業税、固定資産税、自動車取得税など非常に細かく様々なものがあります。国税についてまとめた法律に、国税通則法というのがあるのですが、これには国税に関する基本的及び共通的な事項を 統一して規定してあり、納税義務や徴収権などについても規定してあります。 徴収権とは、国が納税者から税金を徴収する権利をいいます。この権利には、時効があり、国税の徴収権の消滅時効は5年と定められています。偽りその他不正の行為(脱税)があった場合は、2年間時効が進行しませんので、脱税の時効は7年ということになります。国税の徴収権の時効については、時効完成後における利益の放棄はできません。つまり、納税者は時効の利益を放棄することができないので、時効成立後に誤りに気がついて税金を納付しても、国はその税金を還付しなければなりません。要するに、どこかの偉い人が数年前に母親から数億円の贈与を受けて、後から申告して納税したとしても、時効が成立していれば、国はその税金を還付しなければならないのです。まさにバレなければ、ラッキーですね。親から子への財産の贈与は、相続税対策でよく話題になり、私も多くの相談を受けてきました。その都度、贈与税と相続税の説明をしてきましたが、時効の説明はしていませんでした。税理士は申告納税制度の理念にそって、納税者の信頼にこたえ、租税に関する法令に規定された納税義務の適正な実現を図ることを使命としています。「バレなければ何やっても良いよ」「正直者は馬鹿を見るよ」という指導はできません。税理士は、官でも民でもなく独立した公正な立場です。頭がカタイと思われがちですが、いたしかたないのです。それにしても、数億円もの贈与を受けて気がつかない人っているのでしょうか。民間人寄りの税理士には理解できません。税理士の使命を無視したかのような出来事に、いらだちを隠せない今日この頃です。 敬具
平成22年2月
税理士 宮村吉徳
3月号
二世税備士の独り言
拝啓 早春の候、ますます御健勝のこととお慶び申し上げます。平素は格別のご高配を賜り、厚く御礼申し上げます。
寒い日が続くなぁと思っていたら、急に暖かくなってきました。今年は花粉の飛ぶ量も少ないそうなので、快適な春を迎えられそうです。世の中はオリンピックとトヨタのリコール問題で賑わっておりますが、会計事務所と税務署は確定申告で賑わっております。私は今年も税理士が行う確定申告の無料相談会へ行ってきましたが、そこで数名の納税者が言っていました。「俺はどっかの大臣と違ってちゃんと申告して納税するぞ」と。偉いですね、となだめながら申告書を受け取ると、納税額は数千円。国民の怒りと、貧富の差がまさに今の日本を象徴しているようでした。
確定申告期になると、当事務所にも様々な相談が寄せられてきます。特に複雑な事例としては、資産税に関するものが多いです。資産税とは、不動産などを売却した時に発生する、譲渡所得に対する所得税や、贈与税、相続税です。資産税というのは誰もが定期的に発生するものではありませんので、分かりにくい部分があります。また、その時代によってすぐに変わるし、様々な特例があるので、専門家でもよく調べないと分かりません。気になる方は早めにご相談ください。
さて、この2世税備士の独り言を書き始めて、3年が経ちました。おかげさまで思ったよりも評判がよく、私自身をお客さまにアピールするのに大変役立っています。たまにしかお会いできないお客様へのラブレターですので、毎回気持ちを込めて書いております。そこで、今回から私だけでなく事務所のアピールのために、スタッフにも交代で書いてもらうことにしました。お客様も自分の担当がどういう人なのか、また他にはどんなスタッフがいるのか気になることだと思います。私自身と当事務所をもっとよく知ってもらうため、そしてお客様の信頼できる良きパートナーとなるために、これからも一生懸命頑張っていきますので、スタッフ一同どうぞよろしくお願い申し上げます。 敬具
税理士 宮村吉徳
◆スタッフからひと言 【渡邉正人】
顧問先の皆様方いつも御世話になり、厚く御礼申し上げます。
私が当事務所に入所したのは、平成4年3月・・・まさしく確定申告真最中でした・・・汗。当初妻が勤めていた会社の会計事務所の職員の方から、「面接だけでいいので!」というので、まったく働く気がなかったのですが、面接だけなら、と思い受けました。先代の宮村大蔵先生との初対面!緊張もなく淡々と面接を受けました。結果は当然不採用?と思っていましたが、な、なんとその日の夕方、早速連絡があり「いつから来てもらえるかね?」という問いに唖然!・・・沈黙の末・・・「3月から行けます。」などと心にもない返事をしてしまったのが運の始まりでした。それから現在・・・代は吉徳先生に代わり、御世話になっている所存で御座います。
今の世の中は、景気低迷、少子高齢化に伴い、様々な将来への不安材料が多いのが現状です。そのため自分自身のスキルを高める必要があり、また、吉徳先生のアドバイスと一言により、昨年、ファイナンシャルプランナー(FP)という資格を取得する事が出来ました。FPの仕事の代表的なものの中に、顧客の生活設計・保険や年金、介護また資産運用、税金、相続事業承継といった生きてく過程で必要な事柄の専門的知識を活かし、それぞれにあったライフプランを設計、提案及び実行援助をするのが仕事の1つです。現在の社会、将来の社会に様々な問題がありますが、FPの知識を最大限に活かし、少しでも皆様方にアドバイス出来たらと思います。私自身、更にワンランクアップを目指し、頑張っていきたいと思っていますので、よろしくお願いいたします。
平成22年3月 渡 邉 正 人
4月号
二世税備士の独り言
拝啓 麗春の候、ますます御健勝のこととお慶び申し上げます。平素は格別のご高配を賜り、厚く御礼申し上げます。
ようやく3月が終わって税理士事務所にも春が訪れます。うちの娘もこの春から小学生です。スミレ色のランドセルに背負われて、桜が舞う石神井公園を通って登校する後ろ姿を想像すると、ついつい感慨深くなってしまいます。小学校に入るまでの子供の6年というのはあっという間に過ぎ去り、大きく成長するものだなぁと感心しながら、その6年間であっという間に成長した自分のお腹をさすりつつ、今年のお花見スポットを探しに行こうと思います。
さて、平成22年度の税制改正で話題になった扶養控除の廃止ですが、これは0〜15歳までの扶養者に対するもので、所得税は平成23年分から適用されます。これの入れ替わりとなった子ども手当が、平成22年の6月から支給されそうです。中学生以下の子供1人につき、月1万3千円、来年度から月2万6千円のようですが、これは誰がもらえるのでしょうか。夫婦円満な家庭なら良いですが、最近よくある虐待のニュースを見ていると、不安になってしまいます。法案によると、「いずれか子供の生計を維持する程度の高い者」だそうです。曖昧だなぁ…。余計なトラブルが起こりそうな気がするのは私だけでしょうか。こども手当の本当の目的を見失わないように、子供と納税者には愛情をもって接しましょう。 敬具
税理士 宮村吉徳
◆スタッフからひと言 【石井康幸】
事務所のニュースに順番でスタッフからの一言を、という先生からの指示により2番目に登場の石井康幸です。なにやら歳の若い順で来ているらしいですが、年齢はプロ野球引退しましたが清原と同い年です。事務所に来られた方は目にした事があるかもしれません、玄関に一番近いところに座っており、冬場は黄色の事務服を着ている者です。書くテーマは何でもいいという事で、趣味の卓球か3才の娘いじりの話でも書こうかと思いましたが、最初は簡単な自己紹介から…。
学生の頃、将来はコンピューター関係の仕事に就きたいと思っておりましたが、父親の仕事(うちの父も税理士でした)を手伝っているうちに門前の小僧となってしまい、いつの間にか税金の計算をしておりました。ところがその父も平成5年に亡くなり、その時の税理士会練馬西の支部長であられました宮村大蔵先生にご相談にあがり「うちに来てはどうかね」の一言で図々しくもお世話になり、宮村事務所の椅子を暖めて17年となってしまいました。先月の渡辺に同じく私もファイナンシャルプランナーの資格を取りました。自分の役割として、税金・経営何でも相談していただける総務のコンビニ的な「情報屋」を目指しております。
春です。経営環境は厳しい中ですが、それでも新規に人を雇い入れようか計画していらっしゃる顧問先様もいらっしゃるかと思います。新卒の場合ですが、ざっくり下記条件をクリアしていれば採用に関して8万円の助成金が出る可能性があります。
1. 会社は雇用保険の適用事業所である、労働保険の未納はない
2. 最近、社員を会社の都合で退職させた事がない
3. ハローワークに求職している新卒者を雇用する予定
ただし、その他にも細かい条件はあります。詳細はお問い合わせ下さい。税金は払うだけではなくこうした方法で取り戻す方法もあります。またこういう形で社会の役に立っています。インターネットでは「新卒雇用体験」と検索かけると該当するものが出てくるかと思います。次回はお金について少しお話しできればと思っております。お楽しみに!
平成22年4月 石 井 康 幸
5月号
二世税備士の独り言
拝啓 新緑の候、ますます御健勝のこととお慶び申し上げます。平素は格別のご高配を賜り、厚く御礼申し上げます。
最近の気候は寒かったり暑かったりで、ついて行くのが大変です。もうゴールデンウィークに入るのに、コートがなかなか手放せません。皆様は体調など崩していないでしょうか。くれぐれもお体をご自愛ください。せっかくのゴールデンウィークですから、万全の体調で臨みましょう。そういえば先日、肌寒い雨の日に、約5年ぶりに交通違反で捕まってしまいました。昔はしょっちゅう白バイに止められていましたが、今ではすっかり優良ドライバーです。が、交差点に立っているお巡りさんに、オレンジ色の線の上で車線変更したという、何とも情けない違反で、キップを切られてしまいました。「俺は絶対に線はまたいでいない!」と言い張ったのですが、相手の若いお巡りさんも一歩も譲りません。降りしきる雨の中、かれこれ30〜40分言い争いになり、じゃあ裁判しましょうということに…。しかし、たかが1点減点反則金6,000円で、そんな労力も使えません。しぶしぶ青キップにサインして非を認めましたが、実は自分が違反したということは分かっていました。「ヤバい!見つかった!どうしよう。逃げようかな。」と一瞬で色々なことを考えました。歩み寄る警察官に対し、「どうかしたの?え〜うそ?全然気がつかなかった。」と、すっとぼけてみましたが、自分が悪いと分かっていながら、悪くないと言い張るのは、なかなか難しい。全く関係ない言い訳を作って、これでどうだ、と言っているうちに、自分でもおかしなことを言っていることに気づき、もう引っ込みがつかなくなってもっとおかしなことを言ってしまい、最後は逆ギレ。内心では笑ってしまいました。なんだか税務調査でもこんなことがあったような気がします。納税者を守るために、自分の知識を最大限に生かして、調査官に対し、あーでもないこーでもないと論議しているうちに、納税者の方が分が悪いと気づいてしまう。そういう時は、とりあえず不機嫌になり「今日のところはこの辺で、後は宿題にしましょう」と、いったんその話題を避けて、相手の出方をうかがいます。そして、お客さんに事情を説明して、後日歩み寄りの交渉をしながら、修正申告するかどうかを考えます。しかし、警察相手に歩み寄りの交渉なんてないんだなと実感しました。最終的に私が言った言葉は、「勘弁してよ」でした。税務署はたまに勘弁してくれるけど、警察は駄目ですね。わたしは顔で脅すこともできないから、笑ってごまかそうと思ったけどやっぱり駄目ですね。税務調査での交渉の経験が少しは役に立つかなと思ったけど、まっっっっったく関係ありませんでした。「運が悪かった」としか言いようがない、何ともむなしい出来事でした。 敬具
税理士 宮村吉徳
◆スタッフからひと言 【大川良清】
大川と申します。顧問先の皆様にはいつもお世話になり、ありがとうございます。
私が宮村事務所に入所したのが、昭和57年2月、今年で28年になります。18歳で田舎から出てきて、学生生活を経て宮村事務所に入所しました。事務所と顧問先の皆様には、いろいろな面で私を育てていただいたと、ありがたく思っております。
現在、私も50歳を過ぎ、体力・健康に少し不安が…、ということで、今年から区の施設で週一回トレーニングに通っています。普段机に向かっての仕事が多いので、運動不足になりがち。週一回ですが、意外と疲れが心地よく、楽しく運動しています。
健康に気をつけ、体力もつけ、毎日が勉強、ということで、顧問先の皆様のお力添えになれるよう、これからも頑張っていく所存です。どうぞよろしくお願いいたします。
平成22年5月 大川良清
6月号
二世税備士の独り言
拝啓 薄暑の候、ますます御健勝のこととお慶び申し上げます。平素は格別のご高配を賜り、厚く御礼申し上げます。
ようやく6月が来ました。私自身待ち望んだ季節です。会計事務所というのは、一般的には 12月〜5月が忙しく、6月からは比較的落ち着いております。6月は調査もないし、気候も良いし、雨さえ降らなければ最高です。ついでに私の誕生日もあります。子供のころは誕生日って待ち遠しかったけど、今じゃぁ、うわぁ、また年とった!って感じです。まだまだ38歳の若輩者ですが、最近妙に昔が懐かしくなります。あの頃はまだまだ若かったなぁなんて思いつつ、体力的な衰えがとても悲しくなります。たまに運動すると、自分の意識よりも足が2,3歩出遅れて、筋や関節が時間差で悲鳴を上げます。こんなはずじゃなかったのに…。フットワークが軽いなんて、恥ずかしくて言えなくなってしまう。もっと知力体力を身につけて、軽やかなアラフォーでいたいと思います。もっとも昔は体重が今よりも約20s減ですから、軽くて当たり前です。頭も人間も言動も軽かったことでしょう。脳みそだけで10sは太ったかな…。
さて、最近贈与税の相談をよく受けます。贈与税とは一定の財産(110万円以上)をもらった人が納める税金です。住宅取得資金の贈与や生前贈与などいろいろありますが、これって税務署はどこまで把握しているのでしょうか。申告しないとすぐにバレるのでしょうか。不動産や証券など、名義が登録されているものは、バレます。タンス預金などは分からないけど、まとめて使えばバレます。また、贈与税は税率が高いので、年間1200万円の贈与を受けたら、納税額は320万円になります。タダでもらえるのはうれしいけど、税金が…。まぁ仕方ありませんが、贈与税にはいろいろな特例がありますので、気になる方はご相談ください。私の知識を贈与する分には税金はかかりませんから。 敬具
税理士 宮村吉徳
◆スタッフからひと言 【石川 宏】
寒暖の差が激しかった五月も終わり、いよいよ梅雨のシーズン到来となりました、経済情勢の不安定が気候をも不安定にしているとは思いませんが、健康に留意し、不況に立ち向かう気構えを持ち続けたいものです。
私が今の仕事を知ったのは、苦学生時代、知人にアルバイト先を紹介してもらったのが会計事務所でした。田舎者の私にはあまり接することのない世界で、最初は何をやっているのかわからず只言われるがままの単純作業、当時はパソコンも計算機もない時代、ひたすら元帳用紙に伝票から転記し、算盤で計算する、転記違い、計算違いをする度に最初からやり直し、根気と忍耐力が要求される仕事で、いつまで続くものかと思いながらも1年が2年と続けるうちに仕事の全体像が多少理解できるようになり、そこからは仕事に対する意気込みが変わり、顧問先様の皆様方が一年間努力した結果をまとめる為の一翼を担えることの喜び、やり甲斐のある仕事として、アルバイトから生涯の職業とし、宮村会計事務所には、昭和50年8月からお世話になり、光陰矢のごとしで30数年経ってしまいました。最初の頃を想えば、世の中の移り変わりと共に、会計事務所もその間、凄まじい変化を しております。国民生活をリードする政治の世界も、二大政党時代突入で、道が二つに分かれ、選ぶ道が出来たかと思いきや、一方の道は少し進むと細い道に枝分かれ、もう一方は進む先々で行き先を変えられる、どの道を進めばよいものやら。いずれにしても、変わらなければならないこと、変えてはいけないことを見極め、日本経済を支えている中小企業が早く元気を取り戻すことが出来る経済対策を打ち出してほしいものです
平成22年6月 石川 宏
7月号
二世税備士の独り言
拝啓 大暑の候、貴社ますますご盛栄のこととお慶び申し上げます。平素は格別のご高配を賜り、厚く御礼申し上げます。
消費税率アップ、FIFAワールドカップ、角界の野球賭博。最近これらの話題が新聞の一面を飾ることが多くなっています。消費税については、何年も前から論議されてきましたが、とうとう本格化してきた模様です。まるで腫れ物にでも触るかのように、それぞれの政権が明言を避けてきましたが、今回の首相がとうとうババを引いたようです。この火だるまになったババを、小泉政権以降の数々の首相たちは、バケツリレーで消そうとしましたが、やはり水が足りないみたいで、最後は水道管を持ってきたようです。でも、もしこの管(菅)がガス管だったら大爆発で大惨事です。カン違いでは済みません。この管から水が出るかガスが出るか、他人事ではありませんが、お手並み拝見といきましょう。そんな事など関係なく、日本のサッカーファンは異常に盛り上がっております。多少の水をかけても、この勢いは鎮火しません。迷将が名将になり、ボルテージは最高潮。予選グループを見たときは、当然予選敗退だと思いましたが、いつのまにか日本のサッカーは国際的に強くなったんだと、感心しました。サッカーだけではなく、政治経済面でも、国際的に強くなり、迷将が名将になるところを見てみたいものです。角界の名将達は、思いがけない不祥事に困惑しています。芋づるを引っ張ったら、大きな芋が出てくる出てくる、何人出てくるか賭けようか?最近、外国人力士に話題をもってかれているため、ここらで日本人力士も話題を取り返さないと。しかし、内容が良くないですね。土俵の勝負で勝てないからって、土俵外の勝負に夢中になっていると、水入りではなく、ガサ入れが来ます。政治もスポーツも経営も、正々堂々と行いましょう。多少の失敗は水に流して、やがて来るであろう、好景気?に向けて、今は我慢の経営です。雨降って地固まる。梅雨と不況が早く明けることを望んでいる今日この頃です。 敬具
税理士 宮村吉徳
◆スタッフからひと言 【今井 明子(旧姓:日向野)】
昭和48年1月より宮村事務所にお世話になり長い歳月が過ぎました。 その間、やはり最大の出来事は大蔵先生が亡くなられたことです。この7月で10年、吉徳先生に引き継ぐまでの間、山あり谷ありの毎日でしたが、顧問先の皆様はじめ多くの方々の優しさに支えられスタッフ一同頑張ることが出来たのだと思います。この場を借りて心から御礼申し上げます。
優しさって何だろう? 近頃ふっと思うことがあります。私事で恐縮ですが、結婚前に義父に初めて会いに行った時のこと、かなりの不安と緊張で足取りも重く・・・" お邪魔します " と主人の後から入って行った私に " 母ちゃん " えっ?? " カァチャン " 確かにそう言ったのです。そして " 宜しく頼む " と・・・この一言で緊張も解け何かとても幸せな気持ちになりました。義父の私を気遣った優しさだと思います。今は、この言葉を胸の奥にしまい主人の優しさに包まれて幸せな毎日です。
人が人を傷つける恐ろしい事件ばかり聞こえてくるこの世の中は、思いやりや優しい心を失ってしまったのでしょうか。悲しいことです。私が一つの言葉で癒されたように私もまた誰かを癒すことができるように、日々心にゆとりをもって過ごせたらと思います。
テ−マは自由と言われ勝手なことを書いてしまいました。私のひとり言とお許しください。
今後共どうぞ宜しくお願いいたします。
平成22年7月 今井 明子
8月号
二世税備士の独り言
拝啓 炎暑の候、貴社ますますご盛栄のこととお慶び申し上げます。平素は格別のご高配を賜り、厚く御礼申し上げます。
「今年の暑さは異常ですね」と、もう何回言ったことでしょう。光化学スモッグ注意報がまるで時報のように毎日発令され、朝のニュースでは日中は運動しないように呼びかけております。昼間はクーラーの効いた建物の中でじっとして、早朝と夕方から動き出しましょう、って、まるでカブトムシみたいですねぇ。夏場は夜行性のほうが仕事もはかどるかもしれません。最近はクールビズが当たり前になったおかげで軽装でいられるのが楽ですが、できればTシャツと短パンで仕事したいと思うのは私だけでしょうか。"暑さ寒さも彼岸まで"と言いますので、まだまだ猛暑は続くことでしょう。
そういえば先日、日本人女性の平均寿命が86.44歳で25年連続世界一位になったと新聞で見ました。日本人男性の平均寿命は79.59歳で世界5位。すごいですね。世界的に見て日本人は 長生きのようですが、喜んでばかりいられません。あと数年後には、日本国民の4人に1人が 65歳以上になるそうです。これは本格的な高齢化社会の到来への裏付けになります。そうなると職業柄考えてしまうのが"相続"についてです。遺言、生命保険、税金、葬儀や墓地、遺産分割など、相続にはいろいろな問題が絡んできます。実際、相続の相談がここ最近増えてきております。私は税理士ですので、相続税についていろいろ考えますが、相続というのは普通の人はそう何回も経験するものではありませんし、同じパターンはありません。それぞれの人がいろいろな事情をもっていますので、非常にデリケートなテーマだと思います。この相続税ですが、現在の法律では国民の4%しか負担していないそうです。バブル経済崩壊後、相続税というのは一部のお金持ちだけの話だったようですが、近い将来、相続税が多くの人にとって、もっと身近なものになりそうです。国会はねじれておりますが、相続税改革については、与野党の意見は一致している模様です。具体的にどう変わるのか、まではまだ分かりませんが、増税色が強くなるのは間違いなさそうです。高齢化社会にあやかって、相続税の増税とは、お国もなかなかの悪ですね。子供のために少しは財産を残してやろうと、一生懸命節約して貯めてきたお金を、国は法の権力の基で堂々と横取りし、無駄な人件費等に費やしていく。こんなことをされていたら、悔しくて死んでも死にきれません。日本国民の平均寿命は、これからもっともっと延びることでしょう。皆様もくれぐれも事故には注意して、お身体ご自愛ください。これも、節税の一つ・・・かな。
敬具
税理士 宮村吉徳
◆スタッフからひと言 【犬童 眞代(旧姓:野瀬)】
犬童(インドウ)と申します。よろしく御願いします。 波乱に満ちた?選挙も終わりうっとうしい梅雨も明け、これから少しずつでも良くなるかなと希望を持ちたいところですが、なかなか先を読めそうにありません。せめて自社の今後だけでも読んでみてはいかがでしょうか?会社が小規模だとか、売上が減少しているから、赤字会社だから、とか思わないで、どんどん宮村税理士事務所を活用して頂きたいのです。年に一度の帳面整理を返上して、せめて3ヶ月に一度ぐらいの試算表を、担当者と一緒に議論をしてみてはいかがですか?少しは先が読めてくるかもしれません。小さなことからコツコツと、一緒に進めようではありませんか。それにはスタッフ一同、喜んでお手伝いをさせていただきます。皆様の積極的なご意見をお待ちしています。
平成22年8月 犬童 眞代
9月号
二世税備士の独り言
拝啓 初秋の候、ますます御健勝のこととお慶び申し上げます。平素は格別のご高配を賜り、厚く御礼申し上げます。
今年は暑い。特に練馬は暑い。全国的にも暑い練馬は有名になってしまいました。なぜ練馬はこんなに暑いのでしょうか。これには、海からの風が都心部で熱せられ、ちょうど練馬近辺に定着するとか、大きな川がないとかいろいろあるそうです。私は練馬区に38年間住んでおりますが、別に練馬だけが暑いと感じたことはありません。特に私が住んでいる石神井公園周辺は、畑や自然が多く、緑にあふれています。たまたま気象庁の気温測定器が練馬にあるから、練馬は暑いと言われてしまうのでしょう。でもやっぱり暑いですね。自宅で子供とビニールプールで遊んでいても、すぐに水が温かくなって、露天風呂にでも入っているような気分になってしまいます。そして、旅行気分でついつい昼間からビールをグイっと・・・。8月の気温が35℃を超えたら、仕事をしてはいけない法律でもできたら良いのになぁ、とくだらないことを考えてしまいました。
ところで最近、変な話がよく報道されています。戸籍上の年齢は130歳だとか、エジソンと同じ年の人が生存しているとか、いったいどういうことでしょう。すべての原因は戸籍です。戸籍とは、「戸と呼ばれる家族集団単位で国民を登録する目的で作成される公文書」、だそうです。よく相続が発生すると、出生から死亡までの戸籍謄本が必要になるのですが、この戸籍がとても重要なことがよくわかりました。戸籍で死亡が確認できない限り、法律上その人は生きているのです。市町村長は死亡届を受理したら、その事項を所轄税務署長に通知しなければならないのですが、その死亡届さえ出てなければ、税務署も確認しようがありません。ここに相続税の究極の脱税の道がありました。法律上生きていれば、相続税はかかりません。 敬具
税理士 宮村吉徳
◆スタッフからの一言 【渡邉正人】
8月も終わりましたが、残暑厳しくまだまだ暑い日が続いております。
顧問先の皆様方には、大変御世話になっており、感謝申し上げます。
今年の夏は異常な暑さで、体調を崩される方が多いようです。しかし子供達は元気で、毎日、部活だ!プールだ!イベントだ!などと遊び?に夢中です。そして挙句の果ては、宿題に追われて、夏休みの終わりを迎えたようです。
さて今月から下半期の始まりです。暑さボケをしないよう気合いを入れていきましょう。
ところで先日、年金についての研修授業を受け、その中の「ねんきん定期便」についてのポイントを載せますので、参考になれば幸いです。「ねんきん定期便」が届いて、その内容で必ず確認したいのが、@年金記録の確認、A受給資格を満たしているかどうか、B正確な受給額の把握C請求先の把握、です。特に@の年金記録は、きちんと把握したいところです。公的年金の受給権および年金額は、加入期間と保険料納付状況で決まりますので、正しく記録されていることが前提になります。また、老齢基礎年金を受給するには、原則として25年(300月)の保険料納付済期間(満額をもらうには40年480月)が必要となります。年金の仕組みや計算については、非常に複雑で解りにくいため、まず定期便にて記載内容を確認し、不明点や疑問点などがある場合は、早めに解決するよう心がけて下さい。
内閣府のGDP国内総生産が発表になり、個人消費の減速が際だち景気低迷を表す結果となりました。こうしたことから、将来の社会保障生活に非常に不安が残りますが、よりよいライフプランを造りあげるためにも、自らのアンテナを最大限に生かし、正しい情報収集と判断・行動をしていくことが大切だと思います。
平成22年9月 渡辺 正人
10月号
二世税備士の独り言
拝啓 錦秋の候、ますます御健勝のこととお慶び申し上げます。平素は格別のご高配を賜り、厚く御礼申し上げます。
ようやく秋が来たようです。今年は何の秋にしようか検討中です。スポーツの秋、読書の秋、芸術の秋といろいろありますが、やはり食欲の秋でしょう。秋といえばサンマの塩焼き!これで白いご飯が何杯でもいけます。今年は不漁らしいけど何回食べられるかなぁ。サンマは大好きだけど、体型はなかなかサンマのように細くはなりません。今年はダイエットの秋に挑戦です。
さて、今回リスクマネジメントのご案内というパンフレットを同封いたしました。きっと皆様のお役に立つものだと思いますので、ご参考にしてください。経営というものは、いろいろなリスクがあります。特に中小企業の経営者は、世の中の景気や状況、会社を取り巻く環境、自身の心境や健康などにおいて、実に様々なトラブルが発生すると思います。このトラブルを事前に予測できればよいのですが、そううまくは行かないのが現状です。利益、資金、心に余裕があれば大体のトラブルは回避できるのでしょうが、なかなか余裕のユウちゃんは現れません。リスクマネジメントがユウちゃんと言う訳ではありませんが、将来の経営のゆとりや自身の安心のためにも、転ばぬ先の杖を用意しておくことは必要だと思います。経営者はときには孤独です。自分を守るのには自分の体に合った杖と、一緒に歩ける仲間が必要です。私がそのお役にたてれば幸いですし、私も一人の経営者として、皆様と共に歩いて、余裕のある老後を送りたいと思います。杖に興味のある方は是非ご連絡ください。共に歩みましょう。 敬具 税理士 宮村吉徳
◆スタッフからの一言 【石井康幸】
いつも有り難うございます。ようやく暑さも一段落してまいりましたが、いかがお過ごしでしょうか。今回は体験レポートをお届けしたいと思います。
いったい自分が払った税金がどのように使われているのか?ニュースで報道されている、あんな無駄遣いに使われていると思うと…とお嘆きの方もいらっしゃると思います。
住民税を有効活用して欲しい場合に、特定の市区町村を指定する事が出来る「ふるさと納税制度」というものがあります。今住んでいる練馬区に不満があるわけではないのですが、生きるか死ぬかの瀬戸際にいる町もあります。いささか古い話ではありますが、口蹄疫が終息したとはいえ、畜産家の人たちは収入の元となる牛を全処分した方もいらっしゃいます。出荷できる成牛になるまでの何年間は収入ゼロ、今までの蓄えだけで糊口をしのいでいける人はそう多くはないと思います。国から補助してもらわなければ絶体絶命のピンチ…。わずかばかりですが頑張れのエールを送る気持ちで、宮崎県の口蹄疫で厳しい状況にある、川南町に寄付してまいりました。
さてふるさと納税、具体的な手続としては、
1.市区町村に連絡して、申請用紙を取り寄せ、寄付(納税)する
2.翌年の住民税の申告で、寄付した書類を添付する。
3.申告した年度の住民税から税額控除される。
キモは@単純に今納めている住民税の納付先をA市からB市へ移し換える、というものではないAまるまる全額控除にはならない、です。翌年の住民税からその税額を控除、なので手続は若干面倒。納付金額に限りなく近い金額を控除したいのであれば、総額の12%程度納付にすればよいのだそうです。市区町村によっては、寄付してもらった金額に応じて地域の特産品を送るサービスを行っている所もあり、株主優待の気分?が味わえる所もあります。興味のある方はご連絡下さい。
平成22年10月 石井 康幸
11月号
二世税備士の独り言
拝啓 向寒の候、ますます御健勝のこととお慶び申し上げます。平素は格別のご高配を賜り、厚く御礼申し上げます。
急に寒くなって参りました。ついこの前まで半袖で汗をかいていたと思ったら、もうコートが必要なぐらいです。まったくどうなっているのでしょうか。ついて行くのが大変です。皆様もくれぐれも体調などを崩さないようにお身体をご自愛ください。そういえば、プロ野球の日本シリーズ全7戦のうち、3試合をテレビ中継しないそうです。野球ファンとしてはビックリですが、対戦カードを見ると納得してしまう部分も少々あるかな…。数年前、西武と巨人で日本シリーズを戦った時、西武ドームでの平日のナイターは、当日券で観戦することができました。野球人気も政治経済も相当下降気味なんですね。個人的には、阪神が優勝していれば、経済効果も抜群だったと思いますが、そううまくは行きませんね。来年以降に期待します。
さて、最近税制改正についていろいろなうわさが飛び交っております。法人税率が下がるとか、消費税率が上がるとか、相続税が増税になるとかありますが、どれも事実っぽいです。具体的にいつ頃からどの程度の変更をするかを検討中のようですが、この中で法人税について考えてみました。法人実効税率を主要国並みに引き下げるそうですが、本当に大丈夫でしょうか。法人税率を5%引き下げると、約1兆5千億円の税収減になるそうです。これをどこで補うのでしょうか?法人税率の引き下げって聞こえは良いけど、その反動で消費税率引き上げなんて言われたら大変です。今の日本の企業は7割が赤字だそうなので、法人税については3割の企業が有利になりますが、消費税は10割の国民が負担を被ります。また、国だって考えようによっては大きな企業と同じですから、売上(税収)を自ら下げるなら、その分経費も下げなければ赤字になるのは当然です。経費の引き下げは大丈夫でしょうか。中小企業であれば、役員報酬を下げるでしょうが、大国はどうだろう。国家予算の考え方にペイ・アズ・ユー・ゴー原則というのがあるそうですが、要は収支のバランスです。収入が減るなら支出を下げるか、代わりの収入を増やしておくという大原則。支出を下げてから収入を下げないと、国債発行に頼るだけです。国の借金という風船はいつまで膨らむのでしょうか。目先の減税に喜んでいると、痛いしっぺ返しを喰らいそうな気がしてしまいます。ペイアズユーゴーは直訳すると、現金即金払い。大国はツケが溜まりすぎて、もはや信用を失いかけているようです。飲み屋のママだって、怒るのは当然です。
敬具
税理士 宮村吉徳
◆スタッフからの一言 【大川良清】
先日チャリロト(競輪)で、9億円という当選者が出ました。実は私もキャリーオーバーが7億円を超えた頃から2口(400円)ずつ買っていたのですが、簡単には当たらないですね。チャリロト、競馬などの公営ギャンブルには税金がかかり、一時所得になります。
≪当選金−券の購入費−特別控除額(50万円)=一時所得金額≫
これの1/2の金額に他の所得と合算して、税率をかけます。
それとは別に、宝くじ、ロト、ナンバーズ、totoなどは非課税で、税金はかかりません。これは300円の宝くじで40%の120円が発売元の自治体に入っているからで、先に税金を支払っているのと同じになります。後払いだと当選金が減ってしまうような気がしますが、いずれにしても高額当選となると一生に一度あるかないか。まずないでしょうが、買わなければ当たらない。小遣いを減らしてもやはり買うか…。そういえば、サマージャンボの結果まだ調べてなかったな…。
平成22年11月 大川良清
12月分
二世税備士の独り言
拝啓 師走の候、ますます御健勝のこととお慶び申し上げます。平素は格別のご高配を賜り、厚くお礼申し上げます。
早いもので今年もあと1ヶ月です。なかなか寒くならない気もしますが、もう年末。これから、忘年会などでお酒を飲む機会も増えます。くれぐれも、飲酒運転したり、酔っぱらって人を殴ったりしないように気を付けましょう。一瞬の気のゆるみが一生を棒に振ってしまうかもしれません。酒は百薬の長なんて言いますが、楽しいお酒を飲んで、楽しく愚痴を言って、今年の不満を忘れましょう。私も昔は飲めない人間でしたが、鍛えた甲斐?があって今では、ほぼ毎日家で飲んでおります。適度なアルコールで、少しの疲れとストレスを発散させます。大人になればストレスとは二人三脚で付き合わなければなりません。昔は敵だったアルコールが、今や味方となって私を助けてくれます。これからも、身体を壊さないように、百薬の長の効能を吟味していきたいと思います。
さて、年の瀬が近づくと来年度の税制改正が気になります。個人的に注目しているのは相続税の基礎控除額の引き下げです。現在の相続税は国民の4%しか納税していないそうですが、もし基礎控除額が現在の5,000万円から3,000万円に引き下げられたら、相続税の申告をしなければならない人が大幅に増えると思います。私は色々なところで税務相談を受けておりますが、一番多い相談は、相続税で申告不要の人です。相続人の全財産が、ぎりぎりで基礎控除額(5,000万円+1,000万円×法定相続人の人数)以下の人が非常に多いと思います。課税側がここに手を加えれば相当税収が増えるだろうなぁ、とは前々から感じておりましたが、ついにその時が来たようです。お国も相当困っているのでしょう。ところで、税務署はどこまで個人の財産を把握しているのでしょうか。不動産など登記が必要なものは当然把握しておりますが、他に富裕層に対して「財産債務明細書」というものを提出させています。これは年間所得が2,000万円超の人が確定申告の際に添付しなければならない書類で、個人が所有する10万円以上の財産債務を、現預金も含めすべて記載しなければなりません。完全に理不尽な個人情報の提出ですが、これは国民の義務です。所得税法で提出が義務付けられております。この情報によって、税務署は富裕層の誰かが亡くなったら、申し訳なさそうに図々しく、相続税の申告書を送りつけてきます。私も税理士であるという立場上、法律は遵守しなければなりません。お客様の財産債務明細書は提出したくはないのですが、提出せざるを得ません。どうかご理解ください。しかし、この明細書は提出しなくても、何ら罰則はありません。税務署に問い質しても、ご協力をお願いします、としか言いません。それじゃあ別に提出しなくたって・・・。ご理解ください。 敬具
税理士 宮村吉徳
◆スタッフからの一言 【犬童眞代】(旧姓:野瀬)
スタッフからの一言も今回で2回目を迎えましたが、私にはこれが最後となりました。
平成4年7月に入所から18年6ヶ月の間、皆様にはいろいろお世話になりました。行届かなくご迷惑をおかけしたこともあったと思いますが、長い期間勤められたのも皆様のご協力をいただけたからこそと思います。 最後に一つよろしいでしょうか? 来年から児童手当のおかげ?で、16歳までの児童に対して扶養控除がなくなり税金が高くなります。それに加え国民健康保険、市町村民税も高くなることでしょう。手当の支給がいいのか悪いのか納付書が届くまで気が気ではありません。事業仕分けもいいですが、もっと身近のことも考えてもらいたいものです。
最後に長い間本当にありがとうございました。これからも御社の御繁栄と御発展をお祈りしています。
平成22年12月 犬童眞代